伽藍の堂

読書の記録が中心です。たまに音楽や映画などの話も書きます。

「超読解力」

「超」読解力 (講談社+α新書)

「超」読解力 (講談社+α新書)

【評価】 ★★★★★

仕事用


【紹介】
 
 論説文を読解する方法が書かれている本である。
「対立」「並列」「同内容」という技法により、文章の論理展開を説明している。また、それを含めて論説文を読むための10のテクニックを紹介している。例えば、接続詞、指示語、定義の見極め方などである。これらは大学受験までに習う国語の基本的な技術である。本書ではさらに要約の効用や背景知識の必要性も説いている。

【名言】

「バランスの取れた先入観を持って読む」(p21)

【感想】
著者は読解には三つの力が必要だと述べる。

①語彙や文法などの一般的な日本語の知識
②文章を構造的に理解するための論理的思考力
③文章の内容についての背景知識

 全くその通りだと思う。本書は大人を対象としているので参考書のコーナーでは扱っていない。しかし、現代文の参考書としても十分に活用できるないようになっている。続編として「文書の書き方」を中心とした本も著者に書いてもらいたい。

 また、余談であるが、レトリックに関する小話が面白かった。