伽藍の堂

読書の記録が中心です。たまに音楽や映画などの話も書きます。

『難解な本を読む技術』

難解な本を読む技術 (光文社新書)

難解な本を読む技術 (光文社新書)

【評価】 ★★★★

【紹介】

 本書は二部構成になっている。一部は、タイトル通り、本の読み方についてである。二部は、その方法を活かしたノートの実例と現代思想の解説である。

 本書は、現代思想などの難解な本を精読する技術を述べたものである。本が「わからない」と感じるときは、なぜか理解できないのか理由を考えるべきだと述べている。つまり、「用語」か「論理関係」か「問題」か、どれの理解が不十分であるのかを考える必要があるというのだ。

【名言】

「全ての学問は、未来をつむぐために存在している」

【感想】

 世の中に「わかりにくい本」というのは多数存在する。この本はそれらが「なぜ難解であるのか」を解説している。その点が良かった。概念が難しいということは理解していた。しかし、そもそも著者の意見が隠蔽されているタイプの本がある、ということは盲点だった。