伽藍の堂

読書の記録が中心です。たまに音楽や映画などの話も書きます。

求職者支援制度について

職業訓練講座 4分の1が中止に
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=2181892

【昨年10月に始まり、失業者が無料で職業訓練を受けられ生活費などの手当も支給される国の「求職者支援制度」で、計画された職業訓練9324講座のうち、4分の1以上の講座が今年7月末までに中止になったことが分かった。希望者が少なく、訓練を実施する側の負担増となることなどが主な理由。しかし、一方的な中止で受講予定者が不利益を被るケースも出ており、厚生労働省は「制度1年を機に改善を図りたい」としている。

 制度は、非正規雇用労働者ら雇用保険の未加入者や失業手当が切れた人を対象に、無料で職業訓練を受けながら、一定要件を満たせば生活費などとして月10万円の手当が支給される。民主党が09年衆院選マニフェストに掲げ、生活保護に至る前に生活を立て直すきっかけを与える「第2のセーフティーネット(安全網)」と期待された。

 厚労省独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構」(千葉市)によると、職業訓練の実施機関は、国が認定した民間企業や専門学校など約1500機関。介護福祉、IT(情報技術)、医療事務などがあり、11年度は約5万人が受講した。しかし、当初予定された訓練の9324講座のうち、実際に開講したのは6863講座。残り2461講座が中止になった。】

以上、毎日新聞より。




イギリスの就労福祉ワークフェア)をモデルにした制度なんだよね。
ブレア政権下の「第3の道」と呼ばれる路線の政策。

まさにニュースの通り。最初受けようとした講座が潰れてしまった。
急遽別の学校の別の講座を受けることになった。

結果としてはとても良かった。いや、まだ終了していないけれど。

で、この制度に関して。


 給付金はもらっていないので、多少はユルイけれど、それでも出席状況や参加態度には
かなり厳しい。学校ではなく、職業の訓練であることを実感させれれる。
まあ、おかげで生活態度も改まり、昼食を自分で作ってもっていくほどになったけど。

で、バラマキだのなんだのと言われるけれども、この制度の醍醐味は、「社会とのつながりを持つこと
である。定期的にハローワークに行ったり、講座内で書類を提出したり、ビジネスマナーを学んだり
と色々なことをする。退職して受講している人からは「何をイマサラ」というような内容かもしれない。


が、内容に意味があるのではなく、行うことに意味がある。自信、もう少し的確な表現をすれば
自己効力感を身につけることが出来る。社会福祉や心理学の用語を使用するならば
エンパワメントされるとことが出来るのだ。

資格の取得も大事なんだけど、人を「その気にさせる」のはこういう面の支援も大事だよね。

とはいえ、ニュースにあるようにあまり通知されていないことが問題かな。

また、受講の要件に「雇用保険に入れなかった人」というのがある。
これは厳しいのではないかと。第二のセーフティネットと言うが、もう少し網を広げてほしい。

さらに、3か月くらいの短期間で学ぶことができる内容になっているが、もう少し長期でも
良いのではないかと思う。生活費の支給の件があるから難しいけれどね。
3か月程度で取得できる資格では、正直人が余っているので、ある程度の年齢を超えると
厳しいだろう。例えば、医療関係は医療事務くらいしかない。
福祉ホームヘルパーや住環境コーディネーターぐらいしかない。

せめて、介護福祉士准看護師を看護師にできるような内容があればなと思う。