伽藍の堂

読書の記録が中心です。たまに音楽や映画などの話も書きます。

『夢を与える』第一話を視聴する。

 

夢を与える

夢を与える

 

 原作はこれ。

 

 正直、私が読んだ綿矢作品の中で小説としては一番面白くなかった。

子役の栄光と挫折という内容が少し遠くに感じる。というか、似たようなことは現実にあるでしょ。という印象だった。

 

 しかし、ドラマで見るとまた印象が異なる。ちなみに小説とは時系列が異なり、最後と回想が入り乱れた構造になっている。

 

 ハーフの美少女として小松奈菜は適役(ハーフじゃないけど)だ。母親の

エキセントリックで支配的な関わり方が映像で見ると迫力がある。

 

 ちなみに、この作品、脚光を浴びたりスランプになった作者本人と言われるけど、それはミスリードだろうと私は思う。確かに、若くして芥川賞を受賞して脚光を浴びたけれど、あまりメディアには出ないし、何より私小説でもない。ブログやツイッターなどでプライベートや仕事について発信する作家でもない。何らかの重圧を感じた、という点では主人公と共通点はあるだろうけど、それぐらいではないか。