伽藍の堂

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乱歩奇譚 第1話 感想

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乱歩奇譚 第1話

 

感想を書きたいところだが、前編と後編に分かれている。

キャラクターや世界観の顔見せといった感じの内容である。

タイトルは『人間椅子

 

言わずと知れた江戸川乱歩の名作である。

でも、原案となっているだけで、原作をなぞっているわけではない。

まあ、原作だと登場人物少ないしね。

登場人物。

主人公のアケチ。ぶっきらぼうな青年。コーヒーと鎮痛剤中毒というところに共感する。

コバヤシ。小林少年がモデルのはずだが、どうみても女の子。

 可愛い顔しているけど、担任の死体を観ても驚かない。悲しまない。怖がらない。残虐な事件を起こした犯人を憎むことさえない。探偵のアケチに近づいた理由は今が退屈と空虚だから。人間としては、かなり欠落しているように思うが、現代の若者の感覚としては感情移入しやすいキャラクターなのだろうか。

 

 見ている時に気が付いたけど、コバヤシが興味を示さない人間はモブ扱い、というかシルエットでしか描かれないのね。新しい担任の先生が着任するけど、最初は話していてもシルエットで描かれる。手首にリストカットの傷跡を見つけた時に初めて姿が鮮明になる。

 

以上、とりとめのない感想を書く。感想というかメモ?

 

多分、江戸川乱歩の原作ファンというよりも乙一の「GOTH」とかが好きな人ははまるだろうな。

 

 

 

GOTH 夜の章 (角川文庫)

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GOTH 僕の章 (角川文庫)

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江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)

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江戸川乱歩短篇集 (岩波文庫)

江戸川乱歩短篇集 (岩波文庫)

 

 江戸川乱歩も予習ついでにまた読んでしまった。

昔はなんか面白いとおもいつつ少し読みづらいと感じていた。

でも、今度は読みやすい。レイアウトって大事。

収録作品はどちらもほとんど同じなので手始めに買いたい人は

この二つがいいんじゃないかな。

新潮文庫は『芋虫』が面白い。

岩波文庫は解説がわくわくする。岩波かなあ。