『読書と社会科学』
- 作者: 内田義彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1985/01/21
- メディア: 新書
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【評価】 ★★★★
【紹介】
読書の目的とは、概念装置を獲得することである。社会科学の古典を読むことによって、社会を読み解く概念を得ることが重要である。また、古典を読むときには「信じて疑う」という態度が大切である。すなわち、先ずは丹念に精読し、次には疑問を持ち批判することである。
【感想】
読書論の古典である。読書は、教養や人格形成のために必要だと言われるが、本書の主張はそうではなく社会現象を読み解くための概念を獲得することが重要であると述べられている。私が日ごろ考える読書の意義も同じである。
また、ただ単にトリビアルな知識を教養と勘違いしている人と知的に優れている人とはこの概念装置を駆使できるかどうかのかかっていると私は思っている。